vol.2 梅の成長について
5月の梅の様子ですが、花が散って、葉が出てくるのと同時に実が膨らんできます。

5月初旬ころの梅の木
実のなる植物については、非常に寒くて花咲きが遅いと、植物自体が成長を促進させるようです。
例えば、雪が残っていても花が咲くことがあります。それは、実が熟するタイムリミットに合わせて植物が調整しているからです。つまり、その時の季節に梅自体が合わせているのです。
花が咲くのが遅くなっても、実が熟して収穫できる時期に合わせて成長しているということになります。
半夏生の時期(7月2日)は、成長の切り替え時期にあたります。
成長の時期は2段階あり、栄養成長から生殖成長へと切り替わるのが半夏生のころと言われています。
栄養成長の時期は、木を成長させて枝を伸ばします。半夏生を過ぎて生殖成長の時期には、実が完熟して葉が薄くなります。なぜ葉が薄くなるかというと、実を完熟させるために葉の養分が実に移行するからです。
実が大きくなるにつれて葉は薄くなりますが、収穫が終わりお盆を過ぎるころには葉も元に戻ります。

梅の実の様子